貝よせの記
画像の拡大 木村孔恭 『貝よせの記』

 木村孔恭(1736-1802)、別号・蒹葭堂、通称・坪井屋吉衛門は、江戸中期に大坂(大阪)で活躍した市井の文人で、「浪速の知の巨人」と呼ばれている。
 蒹葭堂は、酒造業を生業とした豪商で、知蘭派文人の代表的な人物であり、博物学者、本草学者、蔵書家、コレクターとしても著名であった。博学多才で詩文書画に通じ、本草学を小野蘭山に学び、薀蓄を極めた。その広範な蒐集は、書籍のほか、地図、拓本、書画、古物、中国や西洋伝来の器物に及んだ。これらは、しかし金持ちの単なる道楽ではなく、あくまで学問研究の対象として活用するにあった。人との交際も好み、当時文人墨客にして京坂(京阪)に住む者、大坂(大阪)を過ぎる者は、決まって蒹葭堂を訪ねたといわれる。
 本書は、蒹葭堂が貝の博物について記したもの。
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タイトル/編著者等 貝よせの記 / 木村恭著||カイヨセ ノ キ
本文言語 日本語
出版情報 大阪 : 前川文榮堂 , 1775 (安永4年)
形態情報 32丁 ; 22.3×15cm
注記 和装, 袋綴じ
注記 "安永四年三月, 静舎宇万伎しるす"--序記
注記 "延享四年丁夘中秋, 田俊房"--跋記
注記 "東區南久寶寺町四丁目, 阪府書籍老舗, 前川善兵衛"--刊記
著者標目 木村, 孔恭 (1736-1802)
NCID BA83878311
出版年1775
請求記号6-I||392
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